長尾一哉の情熱熱風ブログ

第二回『解る!人事制度の創り方講座』人事制度に関するお悩み(2)

第二回『解る!人事制度の創り方講座』人事制度に関するお悩み(2)

2007年12月28日

 



 今回は、前回に引き続き人事制度に関するお悩みに関して目線合わせをしていきます。




【お悩み3.】

成長真っ只中の企業で、あるべき基準で人事制度を創るか、

現実に則して人事制度を創るかで悩んでいる



【お悩み4.】

営業は売上を上げた者が評価されて当然だと考えるが、どうやらその評価基準が

管理職の自主的な部下育成意欲を阻んでいるようで、どうしたらよいか悩んでいる



●【お悩み3.】

成長真っ只中の企業で、あるべき基準で人事制度を創るか、

現実に則して人事制度を創るかで悩んでいる



設立5年の若い会社ながら人事制度がしっかり作りこまれ、経営者が良いものが出来ていると

自負されていたC社を例にあげましょう。

社長は人事制度の設計に問題はないと思っていたのですが、最近は、社員からは給料が

上がらないだとか、将来どれくらいの年収になれるのかなど人生設計が出来ないと不満が

溢れるほど出てきました。しかし、現状の体力では部長クラスで600万円くらいしか払えません。

制度を改訂するならば、社員には夢と言うか、成功者としての達成感を味わって欲しく、課長

クラスで1000万円の給与テーブルを敷きたいと考えているようです。しかし、組織を作っている

現状では役職に見合った働きができる人材が未だ育っておらず、期待を大いに込めて課長職や

部長職に就かせているのが実情だそうです。



現状を反映すれば制度設計に夢がなくなるし、やる気や人生設計を大事にしようとすると

現実に合わなくなってしまい、悩んでしまっているようです。



●【お悩み4.】

営業は売上を上げた者が評価されて当然だと考えるが、どうやらその評価基準が管理職の

自主的な部下育成意欲を阻んでいるようで、どうしたらよいか悩んでいる 

 



昨年まで急成長を遂げていたD社の例です。

営業であれば売れた社員には手厚く、売れなかった社員には当然少なく配分し、課長、部長

クラスにも個人売上を持たせ評価していました。しかし、新入社員の離職率は高く3年以内に

7割が辞めていってしまう。これは、部長職や課長職の者が下に自分のノウハウを積極的に

教えず自分の売上ばかりにこだわっているということも理由でしょう。だから、管理職の平均

年齢は上がる一方で、一般社員とのジェネレーションギャップも深刻化してきています。一般

社員からすればキャリアアップが見えづらくなっているのでしょう。管理職から個人売上目標を

はずすことは出来ず、今後のマーケットの成長が見込めないなかで個人の売上も上げつつ、

部下の教育もしろというと・・・かなり矛盾しているようにも考えてしまうそうです。個人の売上も

上げつつ部下の教育をさせて、それを評価させていくためにどのようなやり方がよいかが分か

らずにいるようです。



御社にも当てはまるお悩みはありましたか?

以上のようなお悩みを持っているお会社に対して、どのように解決してきたのかをこのブログで

お伝えしていければと思います。しかし、表面上の課題一つ一つを個別に解決できたとしても、

また別の問題はいくつも湧き出てきます。まずは、組織の全体像をしっかりととらまえていきましょう。



次回は、そもそもの人事制度の目的について述べていきたいと思います。

ご期待下さい。


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